年末のご挨拶
長谷川裕也よりBrift Hをご愛顧いただいております全てのお客様へ。
2022年は皆様にとってどんな一年だったでしょうか。毎年この時期になると一年を振り返るのですがあっという間過ぎてビックリするという方も多いはずです。喉元過ぎればなんとやらではないですが、不自由だった本コロナ禍では多くの事を学ばせて頂きました。世の中の価値観にも大きな変化をもたらし習慣をも変えてしまいました。
私たち靴磨き職人、靴磨きカンパニーとしてもリモートワークの定着やビジネスの場でのカジュアル化などによって革靴離れが一気に進みとても厳しい状況でした。ただ靴磨きのご依頼数は減る中でも逆にコロナ禍で革靴の魅力に目覚める方も多くいらっしゃいました。
在宅ワークによっておうち時間が増えいままで忙しく出来ていなかった靴磨きをはじめる方や、消耗品として履いていた革靴を頻度が減ることでむしろ良いものを買って長く履こうと革靴にこだわりだし靴磨きにはまる方など、今までの家事のひとつだった”靴磨き”が趣味のひとつとしての”靴磨き”に変わってきたきっかけにもなりました。
「靴を磨き、己を磨く」
というほど重いことではなく、単純に靴を磨くとみるみるうちに輝きだし履くと最高に気持ちが良い。この価値観が広がっているんだと思います。
昨今“サスティナブル”や“SDGs”というような流れによって多くのメーカーが天然皮革離れをし合成皮革やベジタブルレザーなど新たな素材を使った製品を続々と出しています。ただそれはどれも劣化によって長く使えないものが多く使い捨てのサイクルは進むばかりです。これが持続可能な社会の実現になるのでしょうか。。。
一方で天然皮革というのは食肉文化の副産物であり資源の有効活用が根本にあります。また本革製品はメンテナンスによって一生物となりうる素材です。こういう時代だからこそ合成皮革を大量に生産するのではなく、天然皮革の製品を使いメンテナンスをしながら長く愛用することが大切だと思います。そして全人類に合成皮革にはない天然皮革だからこそ出てくるエイジングのすばらしさを知って欲しい!
使い込むほどに艶が増し表情が変わっていく本革。世界にひとつだけの自分色に育てていく喜び。これこそ物を買い、使い、共に過ごす醍醐味ではないでしょうか。これはものだけではなく、人付き合いや仕事、人生においても大きくは変わらないと思ってしまいます。
また話が固くなってきてしまいましたが、何を言いたいかと申しますと「皆様美しい足元で良いお年をお迎えください!」という事です(笑)ぜひ輝いた足元で2023年を歩んで参りましょう!必ずや素敵な未来が待っているはず!
私たちはこれからも靴磨き文化の発展の一端を担えるような活動をしながら”世界の足元に革命を!”という弊社のモットーを叶えていこうと思います。
皆様にとって幸多き一年となりますように( ^)o(^ )来年もどうぞよろしくお願いします。
Brift H代表 長谷川裕也