「靴磨き職人探訪記」 part2 Mr,Ryo Suto(Astla)後編

シリーズでお届けする「靴磨き職人探訪記」。世の中にはたくさんの素敵な靴磨き職人がいる!第2回は「青森で唯一の靴磨職人として活動を続けNHKにも特集され、待望の新店をOPENされた須藤稜さん」後編をお送りします。

→「Shoeshiner's Explorations」part2 後編はこちら

・須藤さんの靴磨きのこだわりはなんですか?

その靴に合っていないとダメですね、磨きが。これは賛否両論ありますがパラブーツの鏡面磨きは個人的にはあんまり好きではなくオイルドレザーにあった磨き、その靴に合った磨きをすることを大切にしたいと常に考えています。なので僕はパラブーツはじわっと磨きます。

コードバンは最初はちゅるんちゅるん派だったけど今はナチュラルの輝きが好きで、山羊毛でほんのり光らせるくらいが好き。でもドレスシューズはバチっと光らせる。TPOにも合わせて光らせる加減を決めています。

あと最近は水をあんまり使わない磨き方が一番しっくりきています。ヴァンプ(甲のあたり)のところまで光らせて全体的にじわっと光らせるのが好き。あとやる方少ないですがソールをかっさ棒で擦ってツルッツルにすると気持ちいいんですよ~!ソール用のクリームを塗り込んでガーってこするとめっちゃ光ってとても気持ち良い(笑)見た目だけではなく革に柔軟性を持たせて水分と油分をしっかり保つように表面を潰すと耐久性もあがるので理にかなっているんです。

そしてお客様の依頼は絶対お断りしません。出来るだけのことはやるのが職人のポリシーだと思っています。これがこだわりですかね。

・いままでに印象的だった靴やお客様はいらっしゃいますか?

けっこう皆さん癖強くて(笑)面白いと思ったのはブーツが好きなバイカーで、レッドウィングにファスナーをつけるカスタムをして犬の散歩とかにも履いているんですけど、その人のレッドウィングがめっちゃ光ってやわらかくなっていてかっこいいんですよ。

エイジングの秘訣を聞いたら、その人は気にせずガンガン履くんで物凄く味が出るんですよね。磨きはサフィールのライトブラウンを塗っていて革の色が元の色より薄くなって且つめっちゃ光っているんですよ。あとブラッシングは毎回きちんとやるって言ってました。家にしまう時点で光っていないと気持ち悪い。って。そんなエイジングの達人とか。

あと30代後半のお客様がいて、「これぼろぼろだけど綺麗になる?」と聞かれてブッテロの靴をお持ち頂いて自然な光沢を与えてクリーム仕上げで磨いたらとても喜ばれて、そこから靴にはまって立て続けに5足くらい革靴を買ってしかも道具にもはまってTHE CREAMとか揃えだして、靴磨きにもはまってくれました。そんな感じが全然しなかった方だっただけに自分との出会いで革靴や靴磨きにはまってくれたのがとても嬉しかったです。

・青森で唯一のお店ですが今後どんな店にしていきたいですか?

通いたくなるお店。靴好きが集うお店。そんな社交の場になれば良いな~と思っています。言うなら靴好き青森支部!あと”靴磨きの会”も発足したいですね。けっこう靴が好きな人ってまわりに靴の話しをする人がいなくて~って聞くんで好きな人集めたいんですよね。

ちなみに店名Astlaの由来は(Aomori shoeshine that looks amazing)日本語で直訳すると”驚くほどきれいな青森の靴磨き”っていう意味なのでとにかく青森の足元を盛り上げていきたいと思っています!

・最後にBrift H製品で須藤さんのおすすめ商品を教えてください!

それはずばりTHE CREAMの無色!最強だと思います!僕なんか冬とか手にも塗ったりしますし、家の革製品お手入れ用に置いているんですけど普通に自分の顔に塗って、妻に何してんの!なんて言われたりして(笑)

本当に浸透していくのが分かるのでサラッとした感じでなんでも使えるのは本当あれ以上のクリームはないと思います。うちは他メーカーのクリームも沢山置いてますがそればっかり使ってしまいます。

今回はまだ新店開業準備中という忙しい時にお伺いしてお話をお聞きしたのですが大きな体に暖かい雰囲気と可愛い笑顔で終始お話ししてくれた須藤さんは人としてもとっても素敵な方だな~と感じました。青森という世界でも屈指の豪雪地帯の足元を輝かせる挑戦には胸を熱くさせるものがありました。これからの活躍が楽しみです、ぜひ青森に行った際には須藤さんを訪ねてみましょう♪

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