靴磨き選手権大会2024 Brift H 新井田隆が優勝!史上初の2連覇!
今年も日本一の靴磨き職人を決める「靴磨き選手権大会」が、11月10日に大阪でファイナルを迎え、Brift Hの新井田隆が前人未到の2連覇を達成しました。全国から集まった腕利きの職人たちによる熱い戦いの模様を、ぜひご覧ください。
日本中の靴磨き職人、靴磨き好きが集まり日本一の靴磨き職人を決める大会「靴磨き選手権大会」が今年も開催されました。2018年から始まった本大会は今回で5回目となります。8月福岡、9月北海道、10月東京の予選会で勝ち抜いた12名が11月10日の大阪でファイナルへと進みました。
元々は2017年にロンドンで開催された「World champion ship of shoeshine」をきっかけに靴磨きの大会が始まりました。第一回大会でBrift H代表の長谷川が優勝し、帰国後に、当時、三越伊勢丹の紳士靴担当だった田代さん(現・靴磨き選手権大会プロデューサー)と共に、この大会の日本版を作ろうということで出来た大会で、今では世界で一番ハイレベルな靴磨き大会として知られています。
毎回ルールなどを少しずつアップデートしながら”靴磨きの真の実力”を計れるように改善をしており、審査基準は大きく2つに分かれ、「テクニカルポイント」と「プレゼンテーションポイント」の得点の総合点によって順位が決まります。
「テクニカルポイント」は靴磨きの技術を計る審査で、靴磨き職人や染色のプロ、革のプロなど4名が集まり審査します。光沢感やグラデーションの美しさ、左右差や傷や汚れなどの完成度を計ります。公平性を保つために”ブラインド審査”を実施し、誰が磨いたかわからない状態で靴を審査します。
「プレゼンテーションポイント」はファッションやカルチャーに精通した審査員が評価し、靴磨きのテクニックでは計れない人間的な魅力を審査します。靴磨きは人間が行うことでありサービスという面もあるので、装いはもちろん、磨いている様や、プレゼンテーションタイムでの話す内容の説得性など、色々な角度から審査します。
全国から86名がエントリーし、ファーストラウンドと呼ばれる予選会で12名に絞られます。プロもアマも、性別や年齢も関係なく、誰でも参加できる大会ですが、参加者のほとんどがプロの靴磨き職人で、全国で活躍する腕利の職人ばかりです。この靴磨き業界の素晴らしいところは、横のつながりが強くて仲が良いところです。この大会がその一端を担っています。
2024年のファイナルのプレゼンテーション審査員には、BEAMSのクリエイティブディレクター中村達也氏と、カリスマ編者者であり”ぼくのおじさん”主宰の山下英介氏にご担当いただきました。世界屈指の審美眼を持つ両名の審査は参加者をはじめ、会場の空気感もピリッとさせるオーラが出ておりました。
通常選手達は同じ靴を20分で1足磨きそれで審査をしますが、今年の決勝では2種類の靴を磨きました。意図としては”真の靴磨きの技術”を計るためにバリエーションを出して、技術の奥深さ、経験値も計ります。自分の積み重ねてきた靴磨きの技術や想いを全てぶつける大会なので全選手が本気で緊張感が半端ありません。
その厳しい戦いを勝ち抜き2023年に続き2024年もBrift Hの絶対的エース、新井田隆が前人未到の2連覇を果たしました。現チャンピオンという重圧にも打ち勝ち、進化し続ける日本の靴磨きの技術の中でも、研究と研鑽を重ねて最後は己に勝った本当の勝利だと思います。
この大会を通じて、靴磨きを通して”靴の魅力”や”物を育てる楽しさ”、”物を長く大切にする価値”を伝え、世界中の足元が輝く未来を作っていきたいと考えています。
この靴磨き選手権は2024年で終了し、2025年からは世界を巻き込む大会にすべく、”SHOESHINE GRAND-PRIX”として生まれ変わります。これからどのような大会になるのか…ぜひこれからも”靴磨き”にご注目ください
この熱い戦いの模様はYoutubeの靴磨き選手権大会オフィシャルでも観れますのでぜひチャンネル登録、ご視聴していただけたら幸いです。皆さんで足元を盛り上げていきましょう!